こんにちは、マルツ運輸の山田です。
2024年問題(猶予期間の終了)から7ヶ月が経過しましたが、私が地方の中小運送業者として感じるのは、運賃が徐々に上昇している一方で、「荷物が運べなくなる」といった特別な問題は今のところ発生していないということです。この状況は、景気や労働基準監督署の動きに大きく影響されていると思います。
お客様からは、運賃が上がった分、どこかで効率を上げられないかというご要望を多くいただきます。私の経験から、まずは積載効率を見直すことをお勧めします。「勿体ない積み方をされているなあ」と感じるお客様が意外と多いのです。
例えば、以下のような状況を考えてみましょう。
- 現行運賃: 10万円、荷物: 500個 ⇒ 1個あたり200円の運賃
- 値上げ後: 11万円、荷物: 500個 ⇒ 1個あたり220円の運賃
- 積載効率UP: 11万円、荷物: 550個 ⇒ 1個あたり200円の運賃
運賃が上がった分、より多くの荷物を載せて運ぶというシンプルな発想です。荷受先の事情などもあり簡単ではないかもしれませんが、うまくいけば大幅なコストダウンが可能な事例もいくつかあります。また、荷物が増えることで売上にも貢献する場合があります。そこで今回は、荷物の積載効率について私自身の復習も兼ねて考えてみたいと思います。
トラックの荷台寸法について
全日本トラック協会のHP(https://jta.or.jp/ippan/hayawakari/9-sunpou.html)を調べてみると、簡単で曖昧な表が掲載されています。一般の方やお客様の物流担当者が見ても、「これではさっぱり分からない」「指標にならない」と感じるでしょう。実際、トラックの荷台の大きさは様々で、荷物に応じて異なります。私自身も手配したトラックが「荷物が載せられない」や「大きすぎて道路に入れない」といったトラブルを経験したことがあります。実際のサイズは数センチ単位で異なるため、注意が必要です。
一般的な荷台寸法は以下の通りです。
- 4t車(俗称): 内寸(長620cm×幅235cm×高250cm)
- 10t車(俗称): 内寸(長960cm×幅237cm×高250cm)
※4t車、10t車は俗称であり、最大積載重量を示すものではありません。この点については別の機会にお話ししたいと思います。
積載効率について
単純にこの寸法の中に隙間なく荷物を載せることが理想ですが、以下のような問題点が発生することがあります。
- 最大積載重量のオーバー(重すぎる)
- 荷物の潰れや傷み(積み上げ過ぎて自重で潰れる)
- 荷崩れ(走行中の遠心力などで崩れる)
- 荷受先で降ろせない(対応できるリフトがない)
- 荷積み荷卸しに時間がかかりすぎる。(労働時間増)
他にも様々な問題がありますが、これらに注意を払いながら積載効率を向上させていく必要があります。

